130日目 発進!


ボクは、自転車に「ヘドロ号」と名前がついたので、
さっそく乗ってみます。
夜です。
暗くなってからでないと、ヘドロ号は乗れないのです。
なぜなら、はずかしいからです。
ハンドルをガムテープで止めている自転車なのです。
ボクは、おそるおそるペダルを踏みます。
・・・・。
いやいや、
どうして、どうして。
いけますよ、コレ。
ちょっとハンドルがグラグラするけど、
大丈夫ですよ、コレ。
ボクは、
近くのセブンイレブンまで行ってみることにします。
途中、わざと歩道から車道に降りて、
衝撃を与えたりします。
大丈夫です。
ヘドロ号。
OKです。
ボクは、セブンイレブンの公衆電話に、
ヘドロ号を立てかけます。
ハンドルが女の子座りのように、よがみますが、
オーケーです。
そしてセブンイレブンで、ガム買います。
キシリトールです。
虫歯予防です。
これは、虫歯が治るのではなく、予防なのです。
間違えないようにしましょう。
ボクは、来た道とは違う道をとおります。
そしてボクは、ペダルから足を下ろしました。
一呼吸おいて、無造作にガムの袋を引き破ります。
そして一気に、3コ食べます。
まるで、メッツの松井稼頭央なみに、ぐちゃぐちゃさせます。
野球選手はこうすることで、
精神集中できるらしいからです。
ボクも精神集中しなくてはいけません。
なぜなら、今からこの坂道を下るからです。
ボクは、ペダルを踏みます。
ズンズン踏みます。
ガタガタガタ
とかいってますよ。
ハンドルが。
しかし、ボクはようしゃしません。
次の行動に出ました。
立ちこぎです。
ミチッ。
といって、ハンドルが折れました。
完全に、Vの字になっております。
「ビクトリーのVやね」
とか言うな!
意味ないのよ。
ハンドルを持っている意味がね。
手放しで坂道を下っておるのと同じですよ。
ハンドル、
ぶらんぶらん
です。
「ヌンチャクやね」
とか言うな!
とりあえず、ボクは、
ヌンチャクブレーキを握ってみます。
前輪ロック!
90度、直角!
ジャックナイフ・・・。
・・・・。
傷ついたボクは、
傷ついたヘドロ号を押しながら思いました。
「やっぱり、夜でよかった」