148日目 冬じたく


アリとキリギリスというお話があります。
アリさんは冬を越すために、暑い夏に休まず働きます。
ボクの気持ちはどちらかと言うとキリギリス派です。
だから必死に働いているアリさんたちはスゴイと思います。
だけど働く場所を考えてほしいです。
たくさんのアリさんたちが、
水槽に集まっております。
それはなぜなのか?
そう、
ボクが、「丸ごと一本!」とか言って水槽に放り投げた、
スニッカーズです。
こいつにアリさんたちは、群がっておるのです。
「スニッカーズ、取り出せばいいやん」
とか思うやろ?
そうよ、その通りよ。
だからやったさ。
指でつまんださ。
そしたら、
ぶにょぶにょ、ねちゃねちゃ、よ。
ここんとこ30度を越える暑さです。
昼間の室内は窓を開けても、40度近いと思われます。
たぶん。
その高温により、スニッカーズは、
ドロドロになっとるのです。
ボクは、ヘルメットに食べてもらおうと思っていました。
でも、ヘルメットは、見向きもせず、
葉っぱの下にもぐり込んだりしておりました。
そして久しぶりに見ると、アリさんです。
冬じたく真っ最中のアリさんたち。
とっても、ほほ笑ましい姿に、
ボクはニッコリとしようと思いましたが、
しません。
できるわけないのです。
絶え間なくモゾモゾ動くのです。
ホラーです。
表面が絶え間なくモゾモゾ動く、一本グソなのです。
ヘルメットは、おびえて葉っぱの下から出てきません。
暑いので隠れているだけかもしれません。
でもきっと、おびえているのです。
ボクは、そう思います。
だからボクは、スコップで動く一本グソをすくいます。
それをトイレに、ポチャンと入れます。
ジャーーー!
動く一本グゾは、6回転して流れます。
「しっかり働くんだぞ」
キリギリスは思うのでした。





(asbjom)