154日目 冬眠じたく


そろそろヘルメットは冬眠のスタンバイを開始します。
だけど、そんなことはさせません。
なぜなら世の中は不況だからです。
のんきに寝てなどいられないのです。
「それお前、人間の話だろ」
とか言いなさんな。
たしかに人間とナメクジは違います。
でも今、ヘルメットは人間の世界にいるのです。
自然の中で生きているのではないのです。
不自然の中で天敵もなく、
ぬくぬくと成長しておるわけです。
ならば、人間です。
ヒューマンです。
ヘルメット・ヒューマンです。
だからボクは彼のことを、
「ヘルメット人」と呼び、
共に過ごし、共に生きてゆくのです。
ガッチリとタッグを組むのです。
とか思って、ボクは水槽を見ます。
・・・・。
おらん。
ヘルメットどっか行ってます。
「しっかり探せよ、お前」
とか言いなさんな。
大丈夫、ヘルメットは大丈夫です。
なぜなら彼は、
「ヘルメット人」なのですから。