181日目 外国産


だいたい土が臭くなるのは、
土が死んでいるからです。
土を呼吸させ循環させることで、
りっぱな土地になるのです。

生きた土地です。

生きた土地は強いです。
なぜなら、生きた土地は、
値段が高かったりするからです。
一坪、500万です。

ボクは、そんなりっぱな土地を作りあげるのです。
この水槽の中に・・・。

「いらっしゃいませ」

だからボクは、つり具屋さんに来ました。
ここで、土地を循環させるものを買います。
そう、
ミミズです。
ミミズを土に入れて、動きまわってもらうのです。
ミミズは土を食べて、出します。
出てきた土はキレイな土です。
とかいうのをはるか昔に聞いたことがあるからです。
本当かウソは知りません。
だけど、はるか昔に聞いたことがあるから、
ボクは、やります。

「今日はどういったものを」

店員さんは笑顔でいいます。
つり具屋さんは、いろいろ話をしてくれる人が多いです。
それは情報交換の場でもあるからでしょう。
とかいばって言っていますが、
ボクは釣りというのは、
はるか昔に貯水池でルアーを振り回したことしかありません。
しかも寒いだけで全然釣れないので、
ルアーに爆竹を付けて振り回して空中爆発をさせました。
貯水池で爆竹を鳴らすと、やまびこがスゴイんです。
音響効果でいえば、リバーブ&エコーが聞いておるんです。
爆竹が1発なると、音が反射して3発ぐらいに聞こえます。 とても大きな音です。 「スゲースゲー」とか言って、連発していたら、 まわりのフィッシャーマンから本気で怒られたことがあります。
「魚が逃げる」って5人くらいに囲まれました。
はるか昔の出来事です。

「エサください」
ボクは言います。
「何を狙うんですか?」
「え?」
ボクは一瞬の動きを止めます。
何を狙うって、
ナメクジの水槽の土をキレイにするために決まってんだろ。
とか言えるわけもなく、
「え、あ、え~」
とシドロモドロになっていると、

ははぁ~ん、
こいつシロウトだな。
と気づいた店員さんは、
アイスクリームが入っているような冷蔵庫を開けながら、
「これがいいですよ、ゴカイ」
と言いながら、ゴカイの入った透明のパックを出します。

ゴカイは外国のミミズなんだよ。
とかいうのをはるか昔に聞いたことがあります。
本当かウソは知りません。
だけど、はるか昔に聞いたことがあるから、
ボクは、買います。

「それ下さい」
と、ボクは店員さんオススメの外国産ミミズをもらいます。

よし、お前たち、
土をキレイにしてくれよ。